お知らせ

“サステナブル農業教育プログラム(SAAP)”の 一環として講演会を実施

これからの地球環境をどう守るかを
全員で考えていこう

 5月17日(金)、宮城野校舎ゼルコバホールでSAAP講演会を開催しました《SAAP…Sustainable Agricultural Academic Program 詳細はこちら》。本学園でSAAPを指導してくださっている東京大学大学院農学生命科学研究科附属生態調和農学機構の教授である河鰭かわばた実之さねゆき先生からご講演をいただきました。講演のテーマは「食料の未来:持続可能な農業と食料安全保障」。会場には秀光中学校1〜3年生、仙台育英学園高等学校秀光コース1年生、特別進学コース2年生の理系生徒、そして技能開発コースでせんだいまなびやを選択する生徒が集まりました。また、講演会の司会進行は秀光中学校の生徒会長・副会長の2名が務めました。

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近い将来100億人になる地球人口で
食料をどう確保していくか

 まず最初に加藤雄彦理事長・校長先生からの講演会に関するお話と、遠藤副校長先生から河鰭教授をご紹介していただいた後、講演がスタートしました。河鰭教授のお話は、現在地球上の人口が81億となり、近い将来100億人になってしまうことから始まりました。
「『プラネタリーバウンダリー』という概念があり、これは地球の限界値です。地球環境を守るために、今後人類は、水・土地・肥料・化石燃料を使わない状況で100億人の食料をどう作っていくかという課題があります」。そして、その問題を解決していくための一つの手段が、天候に収穫が左右されず、農地が少なくてすむなどの利点がある植物工場だと話されました。海外では『バーティカルファーミング』と言われる、土地を垂直(バーティカル)に使い作付面積を上へ伸ばしていく植物工場が広がっている、という最新の情報も説明していただきました。

 講演後にはたくさんの生徒が挙手をして、河鰭教授に質問する時間も。食料自給率についての質問が飛び交い、自分たちが今できることを積極的に考える姿が見られました。

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SAAPについて

 本学園は、創立125年を迎える2030年に向けた中期経営計画として「I-Challenge125」を策定し、SDGs達成に関連する事業にESD(Education for Sustainable Development)の視点を入れて取り組んでいます。その一環として、仙台育英学園東和蛍雪校舎に新たに「植物工場」を設置しました。そして植物工場を活用した農業教育プログラム(Sustainable Agricultural Academic Program[SAAP])を2023年度より開始しました。秀光中学校および仙台育英学園高等学校の生徒を対象に、東和蛍雪校舎の屋内農場(植物工場)で学習を進めています。SAAPをご指導いただいているのは、東京大学大学院農学生命科学研究科附属生態調和農学機構の河鰭実之教授ならびにプランツラボラトリー株式会社(代表者 湯川敦之氏)の皆さんです。

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  • ▲仙台育英学園東和蛍雪校舎と「植物工場」