お知らせ

第2回サイエンス・コ・ラボ

廃棄油から環境に優しいエネルギーを合成してみよう

『大学発の最先端技術を用いたバイオ燃料の合成実験』

日時 2017年7月1日(土)
場所 宮城野校舎 化学実験室
参加生徒 特別進学コース1・2年生、秀光4・5年生(希望者)
講師 東北大学大学院工学研究科・化学工学専攻・反応プロセス工学研究室
北川尚美 教授
 TA(ティーチング・アシスタント)の方々

 毎年全7回、東北大学をはじめとする先生方からの指導を受けることができる理科の実験講座「サイエンス・コ・ラボ」。第2回は教授の北川先生による“東北大学の最先端技術"を使用して、食用油・廃棄油からバイオ燃料(バイオディーゼル)をいかにうまくとり出せるかを実験しました。

実験の様子

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  • ▲食用油と廃食油(揚げ物などに使用された油)の2種類を、触媒や条件を変えた5種類の瓶で反応させ、比較します
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  • ▲事前に使用する油がどの程度酸化しているのかを調べます
  • ▲TAの皆さんからは指導の合間に東北大学のお話や勉強のアドバイスなども…!
  • ▲恒温機に容器をセットして30分間反応させます
  • ▲mol数の求め方を北川先生とTAの皆さんからていねいに指導していただきました
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  • ▲触媒によってバイオディーゼルの粘度や分離しやすさがまったく違うのを観察します。東北大が発見した「陰イオン樹脂」を触媒にして取り出す方法が、一番容易であるのを再確認しました

第2回「バイオ燃料の合成実験」

 「バイオ燃料」とは、生物体(バイオマス)から取り出したアルコール燃料などのことです。光合成で植物が取り込んだ二酸化炭素に由来するアルコールを、植物油やチップなどから取り出し、それを燃料に使うもので、トータルとして地球環境中で二酸化炭素の量を変化させないこと(カーボンフリー)になり、地球温暖化対策にもなります。
  今回は、東北大学の大学院工学研究科で、北川先生が開発されたイオン交換樹脂を使って、バイオマスの1種といえる食用油、また揚げ物などで一度使用した廃食油から、バイオ燃料(バイオディーゼル)を取り出す実験にチャレンジしてみました。
 この技術においては、これまでなされてきた水酸化ナトリウムを触媒として用いるよりも、東北大学で新しく開発された「陰イオン樹脂」を触媒として分離し取り出す方法が、繰り返し使用でき、効率においても優れていることがこの実験を通してよくわかります。
 また、「工学」という学問が、「理学」とどのように違うスタンスで自然界にアプローチし、研究を行い、その成果を人間生活にどんな発想で活用しようとしているのかについても、とてもわかりやすくお話ししていただけました。

   

 
 

生徒たちのレポート

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  • ▲レポート01
  • ▲レポート02
  • ▲レポート03
  • ▲レポート04
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【2017 サイエンス・コ・ラボ】