“サステナブル農業教育プログラム(SAAP)”の 一環として講演会を実施
気候と食がつないだ
10万年の歴史を学ぼう
5月14日(水)、宮城野校舎ゼルコバホールでSAAP講演会を開催しました《SAAP…Sustainable Agricultural Academic Program 詳細はこちら》。本学園でSAAPを指導してくださっている東京大学大学院農学生命科学研究科附属生態調和農学機構の教授である河鰭実之先生からご講演をいただきました。講演のテーマは「人類はどうやって食べてきた? 〜気候変動と食糧調達の10万年〜」。会場には秀光中学校1〜3年生、仙台育英学園高等学校秀光コース1年生、特別進学コース2年生の理系生徒、そして技能開発コースでせんだいまなびやを選択する生徒が集まりました。また、講演会の司会進行は秀光中学校の生徒2名が務めました。
気候変動による
影響の大きさを学んで
まず最初に加藤雄彦理事長・校長先生が、今回の講演会と東和蛍雪校舎のこれからの展開についてお話しされました。続いて遠藤副校長先生から河鰭教授をご紹介いただいた後、講演がスタートしました。
「今朝、朝ごはんを食べてきましたか?」という生徒への食に関する問いかけから始まり、そこから過去10万年もの歴史を辿りながら、これまでの気候と食糧生産について触れられました。気候変動が農業や社会の安定に与える影響を歴史的視点から解説され、「温暖な時期には農業が盛んになり、寒冷期には飢餓や不安が増す」といった具体例を交えた講義は、SDGsを学ぶ生徒たちにとって興味深い内容となっていました。最後に河鰭教授から「今、若い人たちは食糧問題やSDGsを勉強してとてもよく知っています。皆さんがぜひ発信し、世代を越えて伝えていただきたいと思っています」と、締めくくられました。
SAAPについて
本学園は、創立125年を迎える2030年に向けた中期経営計画として「I-Challenge125」を策定し、SDGs達成に関連する事業にESD(Education for Sustainable Development)の視点を入れて取り組んでいます。その一環として、仙台育英学園東和蛍雪校舎に新たに「植物工場」を設置しました。そして植物工場を活用した農業教育プログラム(Sustainable Agricultural Academic Program[SAAP])を2023年度から開始。秀光中学校および仙台育英学園高等学校の生徒を対象に、東和蛍雪校舎の屋内農場(植物工場)で学習を進めています。SAAPをご指導いただいているのは、東京大学大学院農学生命科学研究科附属生態調和農学機構の河鰭実之教授ならびにプランツラボラトリー株式会社(代表者 湯川敦之氏)の皆さんです。
- ▲仙台育英学園東和蛍雪校舎と「植物工場」