プラティープ・ウンソンタム・秦さんについて
   
 
 
   
Prateep Ungsongtham - Hata

 バンコク(タイ)・クロントイ地区のスラムに生まれる。幼い頃から苦学し、4年生で小学校を卒業後、工場や港で働く。その後、「教育こそが生活を大きく変える原動力になる」との確信を抱いて教師を志し、夜間学校に通う傍ら、16歳の時に自宅の一室を開放して学校に行けないスラムの子供たちのための『1日1バーツ学校』を設立。立ち退きを迫る当局との間で住民たちと共に10年間の闘いの後、タイで初めてスラムに公立の『バタナー(開発)共同体小学校』を設立する。その業績が認められて1978年にアジアのノーベル賞といわれるラモン・マグサイサイ賞を受賞。その賞金で、ドゥアン・プラティープ財団を設立し、現在も事務局長を務める。また、1992年に起きたタイでの民主化運動ではリーダーとして活躍し、97年に民主的な憲法が起草されるきっかけとなった。その後、2000年3月にタイの歴史上始まって以来初の上院議員選挙が行われ、バンコクから立候補、当選を果たした。現在は、社会開発・人権保障委員会などに関わって、人権や麻薬などの貧困に関する問題解決に奔走している。