平野早矢香さんロンドンオリンピック卓球女子団体銀メダル獲得の報告会
銀メダル獲得の報告【全文】
 
 皆さんこんにちは。この仙台育英で6年間過ごし、今はミキハウスに所属しております卓球の平野早矢香です。今回のロンドンオリンピックでは、この仙台育英もそうですが、全国の皆さんからたくさんの応援をいただいて、目標にしていましたメダルに手が届き、とても嬉しく思っています。本当にありがとうございました。

 今回のロンドンオリンピックでは、卓球界初のメダルを賭けて、北京オリンピックで悔しい思いをしてから4年間、このメダルを目標にずっと練習に励んできました。大会直前も体調が万全ではなく、2週間練習できない日々があったり、なかなか思うように調子が上がらずという苦しい時期もありましたが、いざ試合に入ってみるとやはり本当にオリンピックという舞台はすごい舞台だなと感じましたし、私を含め、卓球の女子チーム3人が最高のプレーをして最高の内容で戦い、そして、このメダルにつながり、自分にとっても本当に満足のいく結果が残せたと思っています。

 私自身は栃木県に生まれ、小学校卒業と同時にこの仙台育英学園秀光中学校に入学させていただきました。第2期生として校長先生をはじめ仙台育英学園の先生方には本当によくしていただき、勉強もさることながら、思い切り卓球に専念できる環境を与えていただきました。当時を知る先生方はご存知だと思いますが、中学校・高校時代とも四天王寺高校というすごい高校がありましたので、なかなか同学年の中でも日本一にはなかなか手が届かず、悔しい思いをしてきたのを今でも覚えています。6年間、そんな素晴らしい先生方や先輩方、いい仲間たちに恵まれて、今思えばこのメダルにつながるいい下積みの時期を過ごさせてもらったなと思っています。

 今、みなさんを前にして、こうして私もこの制服を着て、このアイライオンのエンブレムを胸につけ、学校に通ったり、また試合に出場したりしたことを思い出して懐かしい気持ちでいっぱいです。仙台育英は私にとってとても思い出深い場所ですし、東日本大震災でたくさんの方々が辛い思いをされたと思いますが、少しでも皆さんが笑顔になってほしいなという思いから、このメダルを持ち帰って皆さんに見てもらって少しでも喜んでもらえたらという気持ちでやってきましたので、このメダルを持って皆さんの前でご挨拶できること、とても私自身が嬉しく思っています。

 中学・高校というのは今思うと、いろんなことを吸収できて人間の軸となる部分がつくられる時期だと思っています。皆さん、スポーツであったり、学業であったり、音楽であったり、いろいろ自分にとって大きな夢や目標があると思いますが、まずは日々、自分の“自己新記録”を更新し続けて、そして将来大きな夢を達成できるようにひとつひとつのことを全力で頑張ってほしいなと思っています。今後、私もこれから次のリオでのオリンピックを目指して、また4年間、一からスタートし、次は個人戦でも団体戦でももう一度メダルに挑戦して、選手として素晴らしい最高に輝ける舞台で最高の笑顔で卓球人生を終われるように頑張りたいと思っています。次は仙台育英の皆さんからそういう舞台で活躍する選手であったり、またいろんな舞台で活躍する人を私のほうが応援したいという気持ちでいますので、これから皆さんもぜひ頑張ってください。私も負けずに頑張ります。またこうしてお会いできる日を楽しみにしています。本当にありがとうございました。