2026.03.31
ILC青森 令和7年度第24回後期卒業式
ILC青森130名の卒業生が
新たな一歩を踏み出しました
3月2日(月)、仙台育英学園高等学校広域通信制課程ILC青森の令和7年度第24回後期卒業式が、八戸グランドホテルで執り行われました。式では、加藤雄彦校長先生より卒業生130名に向けて、温かな激励の言葉が贈られました。卒業生たちは、この春からそれぞれの新たな一歩を踏み出します。
卒業生代表答辞【全文】
寒さの中でも朝の陽ざしが春の訪れを感じさせる今日、私たちは卒業の日を迎えました。本日は、このような厳粛な卒業証書授与式を挙行してくださりありがとうございます。
私は、この4月から、兵庫県で畜産系の会社に就職します。今の気持ちを一言で表すと「ワクワク」が出てきます。また、自分が望んだ土地、職業、会社ですので、希望がとても大きいのです。私は、以前在籍していた高校に通えなくなり、仙台育英学園高等学校ILC青森に転入学しました。しかし、転入して初めてのスクーリングも怖くてたまらず、予約をキャンセルしてしまいました。こんなスタートを切ったのですが、動かずに止まっているばかりでは良くないと考え、スクーリングに参加するところから、私のILC青森での生活が始まりました。入学してからの二年間は、スクーリングやレポートをこなしていくのが精一杯で、すぐ疲れてしまい、なかなか他のことには取り組めませんでした。しかし、2024年の年末に誓いを立てました。2025年は、この現状を変えていこう……と。そして、濃密な一年が始まりました。
まず、マニュアル自動車免許を取得しました。人との関わりや車から見る景色の移り変わりを通して、自分の世界が広がっていきました。また、友人と出身中学校の卓球の部活動を訪ね、顧問の先生に「時間のある時は、いつでも来いよ」と声をかけてもらったことをきっかけに、週に2,3回ほど通うようになりました。後輩の元気さやユーモアに、心をほぐされる思いがしました。顧問の先生には、中学生時代にもお世話になったのですが、それから4年の時間がたったこともあり、あのころとはまた違った感覚で話せていることも、私には嬉しく感じられます。
そして、何よりも就職活動は、私を大きく成長させてくれました。私は、小学生のころから、歴史やお城が好きで、たくさんの本を読んだり調べたりしてきました。また、高校生になってからは、希望の職業は農業系と考えるようになっていました。湊高台校舎のキッチンで、タブレットを使い高校求人を検索するところから就職活動はスタートしました。すると、農業は農業でも様々な系統や分野があることがわかり、徐々に「就職する」ということが現実味を帯びてきました。高校求人の検索では、希望する職種、産業のほかに、就業場所という項目に入力していきます。私は、東北各県を入力した後、自分の好きなお城がある土地、歴史に触れられる土地で働けたら幸せだろうなあという気持ちで「兵庫県」を入力して、ある会社をみつけました。私がやりたい分野であり、福利厚生も充実していて、兵庫県のこの会社が第一希望になりました。母に話すと、母は「遠すぎる」ことに不安を感じたようでした。そういうことも含めて、実際に見学することを勧められ、新幹線を乗り継いで姫路市まで出かけました。姫路駅の改札を出て右の方向を見ると、憧れの世界遺産「姫路城」がそびえたっていて、これまでの人生の中で一番感動し、やっぱりここがいい!と胸が躍りました。
会社には、見学と面接の2回出かけました。その時に、心に残った言葉があります。社長にかけられた「君が一度高校を辞めたことは気にしなくていいよ」という言葉です。私にとってこのことは、大きなわだかまりだったのです。この言葉を聞いた瞬間、私を縛っていたものが解けていく感じがしました。また、現場の方々からは、「この会社では、人間関係がもとで辞める人はいないよ。」とも言われ、この会社に入ろうと決意しました。これまで、狭い世界しか見てきませんでしたが就職活動を通して、それは誤りであり、もっと広い世界があると認識し、視野が大きく広がりました。先生方のご指導を受けながら進め、自分で決めたこの就職活動こそが、濃密な2025年を象徴する出来事でした。
最後になりましたが、私が苦しい時、悩んでいる時、優しく接してくれ、相談にものってくださった先生方、ありがとうございました。そして、遠い場所に出ていく私を認め、応援してくれている母には感謝しかありません。本当にありがとう。卒業生のみなさん、広い世界に向かって私たちは歩み始めます。たくさんの感謝を胸に、前を向いてそれぞれの道をしっかりと歩んでいきましょう。
令和8年 3月2日
卒業生代表




