I-Lion Day 2025
事故から20年、「飲酒運転根絶」を掲げ、
これからも活動を続けていきます
2005年5月22日、本校行事「さつき祭」の一環として早朝に実施されたウォークラリーの最中に痛ましい交通事故が起こりました。
本学園では二度と同じ悲劇を繰り返さないために毎年5月22日を“I-Lion Day”と制定し、 失われた3人の冥福を祈りながら悪質・危険運転を許さない安全な交通社会をつくるために、さまざまな活動や追悼行事を行っています。
今年は事故からちょうど20年となります。今後も、飲酒運転による悲しい事件が二度と起こらないように、飲酒運転を絶対に許さない、飲酒運転根絶を掲げ運動を続けていきたいと思います。
慰霊碑 メモリアルストーンへの献花
2025年5月22日(木)I-Lion Day当日の朝、生徒たちは“I-Lion Day”についての説明を聞いたあと、多賀城校舎にある慰霊碑である”メモリアルストーン”への献花を行いました。献花を行った生徒は、秀光中学校1年生および仙台育英学園高等学校 特別進学、外国語、英進進学、情報科学、フレックス、技能開発、秀光の各コースの1年生と生徒会執行部の生徒たち。代表生徒と教職員が白いカーネーションを供え、クラスごとに慰霊碑の前で静かに冥福を祈りました。2、3年生も各教室でホームルームの時間に黙とうをささげました。
「先輩たちが飲酒運転によって命を奪われた、この痛ましい事故を絶対に風化させてはいけないという思いで献花をしました。事故から20年、自分が生まれる前の出来事ですが、今も飲酒運転がなくならない現実に悲しさを感じます。私たち自身もこれから運転をする世代として、決して同じ過ちを繰り返さないよう、強い意識を持って行動していきたいです」
生徒会長 元屋敷さん(秀光コース3年 東華中出身)
献血バスによる献血
2005年5月22日の事故の際、重軽傷を負った生徒たちは大量の輸血で命を救われました。このことから、本学園ではこれまでI-Lion Dayや文化祭など宮城野・多賀城の両校舎で献血を実施してきました。この日は、献血を希望し保護者の同意を得た2、3年生の生徒たちが、減少傾向にある高校生の献血を応援してくれました。
第17回宮城県飲酒運転根絶県民大会
同日、白石市で『宮城県飲酒運転根絶県民大会』が開催されました。会場となった白石市文化体育活動センター「ホワイトキューブ」には、交通安全関係機関・団体及び一般から約600人の方々が会場に集まりました。
本校からは、はじめに書道部が堂々とした力強いパフォーマンスを披露。続いて生徒会長の元屋敷さんが生徒代表として「宮城県民の皆様と共に、飲酒運転根絶に向けて全力を尽くす」という旨の大会宣言を行いました。
令和7年度 飲酒運転根絶メッセージ
2005年5月22日早朝。この日は新入生の恒例行事である『さつき祭』の一環として、本校多賀城校舎から松島研修センターまでの約22.5kmのウォークラリーが行われていました。そして、出発したばかりの早朝、生徒の列が八幡交差点に差し掛かった時、飲酒運転をしたRV車が生徒の列に突っ込んできました。この事故により、先輩方3人の尊い命が奪われ、多くの人の心と身体に深い傷を負わせました。仙台育英学園では、毎年5月22日を 「I-Lion Day」に制定し、犠牲となった3人のご冥福を心から祈り、二度とこのような悲しみが起こらないよう、呼びかけ続けています。
飲酒運転による交通事故はどうしてなくならないのでしょうか。宮城県内での令和6年度の飲酒運転による交通事故件数は39件であり、前年と比べて減少しているものの、全国では前年と変わらない2,346件、そのうち死亡事故は140件と、前年と比べて増加しています。つい先日、ゴールデンウィーク中での横須賀での飲酒運転による暴走車の事故が記憶に新しい方も多いと思います。飲酒運転への意識を変えなければ、同じような過ちは今後も繰り返されることでしょう。「気を付けていれば大丈夫」、「少しなら飲んでも大丈夫」、このような意識が事故を引き起こし、自分自身や大切な誰か、さらには全く関係のない人の命を奪うのです。今こそ、一人一人が自分を見つめ直し、新たな悲劇を生ませないように努めるべきだと思います。
本校の三人の先輩方の尊い命が奪われた事故から今年で20年が過ぎました。私たちは絶対に飲酒運転を許しません。二度と同じ悲劇が繰り返されないよう、私たちはこれからも、宮城県民の皆様と共に、飲酒運転根絶に向けて全力を尽くすことを宣言します。
令和7年5月22日
仙台育英学園高等学校 生徒会長 元屋敷
多賀城市 飲酒運転根絶大会
多賀城市での飲酒運転根絶大会は午後4時30分から開催されました。開会式のあと、本校生徒会執行部の生徒たちと市民のみなさんが、事故現場近くの国道45号線沿いで安全運転を呼びかけました。生徒たちは国道を走る信号待ちのドライバーに多賀城市の特産品で「ニラめ運動」にちなんだニラなどを配り、「安全運転をお願いします」などと声をかけていました。