秀光6年間で培ったIBの学習者として
自分の選んだ道で輝いていこう
仙台育英学園高等学校 秀光コース第22期生の卒業証書授与式が2月27日(月)に行われました。
式では、加藤雄彦校長先生の手から卒業生に卒業証書が手渡され、続いて、精励賞、生徒会功労賞、加藤利吉成績優等賞など各賞の発表。6年間の功績を讃える『秀光グランプリ』には松木さんと清水さんが選ばれ、校長先生から賞状と楯が贈られました。
卒業式のあとは教室で保護者の方とともに最後のホームルームが行われました。卒業生は、時に涙ぐみながら仲間や先生方と秀光での思い出を振り返り、両親への感謝の言葉を伝えていました。22期生と秀光との深い絆はこれからも変わらず続いていきます。
式では、加藤雄彦校長先生の手から卒業生に卒業証書が手渡され、続いて、精励賞、生徒会功労賞、加藤利吉成績優等賞など各賞の発表。6年間の功績を讃える『秀光グランプリ』には松木さんと清水さんが選ばれ、校長先生から賞状と楯が贈られました。
卒業式のあとは教室で保護者の方とともに最後のホームルームが行われました。卒業生は、時に涙ぐみながら仲間や先生方と秀光での思い出を振り返り、両親への感謝の言葉を伝えていました。22期生と秀光との深い絆はこれからも変わらず続いていきます。
秀光グランプリ 受賞者 表彰内容
『Sincere and Compassionate IB Learner Award』 松木さん(山王小出身)
あなたはDiploma Programに精一杯取り組むだけでなく、仲間への配慮をかかさず献身的にクラスを支えました。
また、後輩のためにDPの説明会を企画、実施するなど尽力しました。
常に明るく、周囲への思いやりを欠かさない人柄は、クラスメイトのみならず後輩からも慕われました。
日々の学習では仲間と切磋琢磨し、IBの授業や諸活動に真摯に取り組み、Diplomaを取得することができました。
思いやりに溢れ、強い意思をもって努力をした姿は称賛に値します。
仙台育英学園の生活信条7か条、IBの学習者像を体現した「Sincere and Compassionate IB Learner Award」として、ここに賞します。
『Dedicated snd Creative IB Leader Award』 清水さん(長町小出身)
あなたは生徒会会長として ICTを活用した生徒会活動の効率化、活性化を目指し、持ち前のリーダーシップを遺憾なく発揮しました。コンピュータースキルに優れ、オンラインツールやアプリを活用しながら生徒会の活発な意見交換を実現しました。また、IBDPの授業の様子やプログラムの特色について動画を制作して校内外に広めるとともに、後輩のために説明会を企画、実施するなど学校全体のために尽力しました。
学業面でも努力を惜しまず、真摯に学習に向き合いDiplomaを取得することができました。高い自己管理力を発揮して常に上位の成績を収めたことは他の生徒の模範となりました。仙台育英学園の生活信条7か条、IBの学習者像を体現した「Dedicated snd Creative IB Leader Award」としてここに賞します。
校長先生からの式辞【一部抜粋】
秀光22期生は高校入学時から新型コロナウイルス感染症の影響をまともに受けた高校生活だったと思います。そのため、普段の授業形態や学校行事において制約がかかり、思うようなことができない一面があったはずです。しかしながら、みなさんはこの逆境にもめげず、自分たちの目指すIB学習像を実現するために創意工夫されてきたと思います。
私の祖父は、江戸時代に活躍した商人出身の思想家の石田梅岩による「斉家論(せいかろん)」をよく読んでいました。同書では、国が平和であることを常に感謝し、そのことに報いるための家や店、いまでは企業の構成員が仲良くして、一家がまるで一人の人間であるかのようになるべきだ、と強調しています。そして「公益を常に考えながら、商いをし、利潤を得ていく」という考えは、今でもSDGsという形で継続されていますが、皆さんは秀光6年間でしっかりと学んでいます。今日卒業を迎える22期生の皆さんは、世のため人のために力を尽くせる人材となって、日本や世界を支えていってほしいと思います。
私の祖父は、江戸時代に活躍した商人出身の思想家の石田梅岩による「斉家論(せいかろん)」をよく読んでいました。同書では、国が平和であることを常に感謝し、そのことに報いるための家や店、いまでは企業の構成員が仲良くして、一家がまるで一人の人間であるかのようになるべきだ、と強調しています。そして「公益を常に考えながら、商いをし、利潤を得ていく」という考えは、今でもSDGsという形で継続されていますが、皆さんは秀光6年間でしっかりと学んでいます。今日卒業を迎える22期生の皆さんは、世のため人のために力を尽くせる人材となって、日本や世界を支えていってほしいと思います。
送辞【一部抜粋】
在校生代表 秀光コース2年 青木さん(山王小出身)
先輩方はいよいよ秀光における6年間の生活を終え、社会に出る時を迎えられました。今世界ではさまざまな社会問題が深刻化し、各国で終わりの見えない戦争が続いています。その一方で新型コロナウィルス感染症に対する治療開発が進み、私たちの生活は徐々に落ち着きを取り戻しつつあります。混沌とした社会情勢の中でIBDPと諸活動を両立し、数多くの困難を乗り越えてきた先輩方は次世代の先陣を切り、幅広い分野でその力を遺憾なく発揮されることでしょう。秀光での思い出を胸にどこまでも高く自由に飛躍されることを心より期待しています。
本日晴れて卒業を迎えられた秀光22期生の皆さん、今日まで私たち後輩一同を導いてくださり本当にありがとうございました。
本日晴れて卒業を迎えられた秀光22期生の皆さん、今日まで私たち後輩一同を導いてくださり本当にありがとうございました。
答辞
卒業生代表 清水さん(長町小出身)
秀光で過ごした6年間の思い出を思い浮かべながら、正門をくぐり抜けた今日。私たちを照らす暖かい日差しが、春の訪れを感じさせます。
春の足音が徐々に近づく今日の良き日に、私たち秀光22期生は卒業します。
先ほどは校長先生のご式辞をはじめとして、父母教師会会長様からのお祝いの言葉、在校生代表の送辞を頂きまして、誠にありがとうございます。このように盛大、かつ心温まる秀光コース卒業証書授与式を挙行して頂きまして、秀光22期生一同、心より感謝申し上げます。
三年前、世界で未だに猛威を振るっている新型コロナウィルスの影響下で、私たちは入学式を迎えました。新型コロナウィルス感染対策を強化しながらでも、なんとか入学式を執り行おうという先生方の思いに胸を熱くし、これから始まる高校生活への決意を新たにいたしました。そんな入学式から早三年が経った今、こうして先生方や家族、後輩の皆さんの前で卒業の瞬間を迎えられることに喜びを噛み締めています。
思いおこせば6年前の4月6日、ここ、ゼルコバホールで22期生の仲間と出会い、秀光での学校生活が始まりました。大きな期待と不安を胸に秀光の扉を開いたあの日から、私たちの6年間は光のようにあっという間に過ぎてゆきました。
「秀光で6年間過ごせて本当に良かった。」今、胸を張ってそう思うことが出来るのは、間違いなく、苦楽を共にしてきた同級生のみんなのおかげです。私にとって22期生のみんなは生涯の友であり、永遠の仲間です。
私たち22期生を表現すると、一人ひとりの性格や考え方がそれぞれ別々の方向を向いているような、個性がとても強い人たちの集まりだったと思います。少し内向的で一見すると互いに干渉しあわないように見える私たちもいざ授業や行事が始まると、それぞれが持つ長所・短所を互いに補い合いながら何事にも全力で取り組む。個性がぶつかり合いながらも、最終的にはうまくまとまっていく、そんな学年だったと思います。
中学生の時には、みんなで精一杯ダンスを練習して臨んだグリーンスクール、グループで協力して作り上げたWelcome to Tohokuのプレゼンテーション、DPにもつながる新しい価値観と広い視野を身につけることができなカナダ研修など、多くの行事を経験しました。そのような貴重な経験を重ねる中で、多くの学びを得たのはもちろんのこと、大切な仲間との信頼がより強まっていくのを感じました。
そんな私たちの中学校生活を締めくくったのは、合唱コンクールでした。「クラス全員」の想いを届けられるよう、毎日熱い想いを持って取り組みました。考え方や価値観がそれぞれ違う、個性が強い私たちが本当の意味で初めてクラス全員の心が一つになった瞬間でもありました。
そんな思い出を共有しあった仲間もそれぞれの進路に進み、別れを経て、私たちは高校生となり、新たな仲間とも出会いました。MYP最終学年の高校1年生では、学習内容のレベルの高さに戸惑いながらクラスメイトと支え合って、授業に追いつこうと必死でした。MYPの集大成として取り組んだPersonal Project、自分の興味を持つことについて深く探求することができました。各々が熱中して取り組んだその過程からは、MYPの集大成に相応しい、多くのATLスキルやIBの学習者像につながる学びを得ました。
高校2年生からはいよいよIB Diploma Programが始まりました。大きな期待と希望を胸にプログラムへ挑戦しましたが、現実はそう甘いものではありませんでした。先が見えない2年間の中で、各教科の多くの課題、論文の執筆や実験データの分析などに追われ、何度も大きな壁に直面しました。授業のレベルが上がったことに加えて、日々の課題の質もより高いレベルでこなすことが求められるようになり、どのように進めたら良いかが分からず強い不安に襲われたこともありました。「私たちは本当にやり遂げることが出来るのか」「進路実現とDiploma取得がどっちつかずになってしまうのではないか」と思い詰めたことが何度あったことでしょう。自分に自信がなくなり絶望したことも、凄まじい勢いで成長していくライバルに焦りを感じたこともありました。そう感じていたのは私だけではなかったと思います。秀光22期生にとって初めての大きな挫折だったと言えます。しかし、私たちは、そこで心折れ、諦めることはありませんでした。秀光の先生方や家族の支えに助けられながら、仲間同士互いに励まし合い、鼓舞し合いながら、私たちに迫ってくる数多くの壁を乗り越えてきました。挫折から学び、自分を信じて努力し続けることで、私たちは、人間として、より大きな成長を遂げることができました。逃げずに立ち向かったことで得たこの成長には何物にも代えがたい価値があります。
そして高校3年生。DP最終試験、大学受験を控えた私たちは、「不安の公開」「信頼関係の強化」などからなる22期生の十か条を決め、互いに刺激し合いながら励んできました。この一年間は本当に険しく、秀光22期生最大の試練でした。大学受験とDPの両立が求められた私たちは、勉強や受験準備に加えてIA、EEの執筆があり、放課後遅くまで残る日々、勉強漬けの毎日でした。刻一刻と迫ってくる試験に焦りを感じ、焦燥感に駆られたこともありました。しかし、いつも私の周りには、放課後や土日もひたむきに頑張る仲間の姿、その気持ちに応えようと、熱心に支援してくださる先生方、そしていつも陰から支えてくれた家族がいたことで、私たちは最後まで諦めずに戦い抜くことができたのだと思います。大きな挫折、そして壁に直面しながらも、私たちはこれまでに出会った全ての人の温かさ、優しさ、そして愛情に支えられながら無事駆け抜けることができたのです。みんなで共に乗り越えた達成感、そして全員で一緒に味わった努力した先に見えた景色は今後一生忘れることはないでしょう。この秀光6年間で得た学びは最高でかけがえのない財産として、生涯私たちの中のに残り続けます。
思い返せば、この6年間、特に高校3先生は総括的評価課題にIA、EEの執筆、DP最終試験、そして大学入試と試練の連続でした。そんな試練の連続から逃げずに立ち向かい続けることができたのはほかでもない私たちを支援してくださった先生方や後輩、保護者の皆様のおかげです。
緊張の毎日が続く中にあっても、先生方は常に笑顔を絶やさず、私たちに深い愛情を注いでくださいました。いつも私たちに心を配り、優しさを注いでくださったその愛情は私たちを何度救ってくれたことか、言葉で表すことのできないほどの感謝の気持ちで溢れています。
そしていつも、一番近くで支えてくれた家族へ。時の流れは本当に早いもので、生まれてから18年の年月が経ちました。私が6年間、毎日楽しく秀光で学校生活を送ることが出来たのは、いつも私たちをそっと見守り、支えてくれた家族のおかげです。生まれた時から数えきれないほど、様々な形で私たちの選択を応援してくれました。いつも私たちのことを第一に考え、最後まで自分で決めた道を信じてくれてありがとう。
このような貴重な学びの場を提供してくださった秀光の先生方、両親への感謝の気持ちを忘れずにこれからの人生、自分の選んだ道で輝いてみせるという覚悟を持って励み続けます。
たくさんの素晴らしい先生方、後輩たち、そしてクラスメイトに恵まれた最高の高校生活でした。この6年間に悔いはありません。秀光で共に過ごし、仲間とあらゆる苦楽を共にした6年。新たな仲間が加わった高校の3年間。私は本当に幸せでした。
今、卒業を迎えた私たちは、この秀光という学び舎を離れ、仲間に別れを告げなければならないことに大きな寂しさを不安を覚えています。しかし、それぞれの秀光での思い出は、秀光を卒業しても私たちの中で、様々な壁から逃げずに立ち向かって、励んできた証として生き続けます。
これからの秀光を担う23期生を始めとする秀光生の皆さん、これまで秀光を卒業していった先輩方から私達秀光22期生が受け継いだバトンを後輩に託します。
今まで先輩たちが努力してきた日々、そして私たちが積み重ねてきた学習の日々、その証であるこの秀光の将来を託します。私たちが繋いできたバトンを受け継いで新たな歴史を積み上げていってください。私達も秀光の名を、光に満ちた輝かしいものとし続けるために、新天地においても卒業生として誇りを持って励み続ける決意です。
私たちの高校3年間は新型コロナウィルス感染拡大によって学校活動が様々な場面で制限されました。オンラインでの授業などこれまでの常識とは異なる高校生活でした。しかし、私たちが特別不運だったと言うわけではありません。どの時代の学習者にも必ず困難が伴っています。今移り変わる世界で今後も困難を打開していくことが求められています。仙台育英学園の至誠、質実剛健、自治進取の建学の精神とIBの使命を胸に秀光6年間で培ったIBの学習者として今後も社会の中で励んでいくことを誓います。
結びになりますが、仙台育英学園の一層の飛躍と校長先生を始めとする皆様のご健勝とご多幸をお祈り申し上げ、答辞とさせていただきます。
ありがとうございました。