2021年4月開校

お知らせ

令和7年度 秀光中学校 第30期生入学式

秀光のたくさんの学びの中で
持続可能な社会をつくる人を
目指していきましょう

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 2025年4月4日(金)、宮城野校舎ゼルコバホールで、秀光中学校が開校して5年目の入学式が挙行されました。この日の新入生は38名。秀光の前身から数えて30期生となります。新入生たちは、会場の保護者や来賓の方々から大きな拍手で迎えられて入場。新入生たちは、仙台育英学園高等学校 秀光コースの先輩たちから胸にコサージュをつけてもらい、誇らしげな表情を見せていました。
 式では、新入生たちが担任の先生から一人ずつ呼名されました。そして、今年4月から校長先生に就任された加藤聖一校長先生から、入学許可をいただきました。続いて校長先生からの式辞、新入生代表宣誓、教科書給与などが行われました。これから仲間や先輩と一緒に、秀光中学校で新しい学校生活がスタートします。

加藤聖一校長先生からの式辞

少しずつ春の訪れを感じる中、本日、入学式を挙行し、仙台育英学園秀光中学校の第30期生の38名をお迎えできることを大変嬉しく思います。 
本日はご来賓の皆様にご臨席の栄を賜りましたことに本校を代表いたしまして心から感謝申し上げます。
また、平日にも関わらず新入生のご家族の皆様にも多数お集まり頂きました。ご子息・ご息女のご入学、誠におめでとうございます。

さて、新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。皆さんは義務教育の締めくくりとなる学校として公立中学校などを選択するのではなく、それぞれの夢や目標を胸にこの秀光中学校での学びを選択されました。秀光中学校に挑戦する皆さんの進取の意気を頼もしく思います。

新入生の皆さんは、今日から始まる中学校生活についてワクワクしながらも、少し緊張しているのではないでしょうか。実は私も同じです。というのも、私はこの4月に沖縄県から宮城県に家族と帰ってきたところで、久しぶりの宮城県での生活、そして秀光中学校の校長という仕事にワクワクしながらも、少し緊張しています。

この3月までいた沖縄県での生活では、仙台育英学園沖縄高等学校の初代校長として、その設立から学校経営をしていました。一方で、私の教員人生においては、その始まりから現在まで、ずっと秀光とともにあります。私が最初に教員としての仕事をしたのは、社会科の教員免許を取り立てで大学院にいた学生の頃で、秀光の中学生への指導でした。その後、仙台育英学園で教員となった後も、開校から昨年度まで校長でおられました加藤雄彦先生を支える校長室長という立場で、秀光をどのような学校にするかということを考え、現在まで実現してきました。例えば、これから新入生の皆さんが6年間を通じて学ぶIB、国際バカロレアの教育を秀光に導入することも、秀光の先生方と一緒になって進めてきました。
 
今日のこの入学式では新入生の皆さんが秀光の中でどのように育って欲しいか、その皆さんの成長の中で校長として嬉しく思うことと、残念に思うことをお話しします。

まず秀光の目標は、これまで皆さんがオープンキャンパスなどで耳にしたように、「高度な学力・豊かな感性・生涯学習者としての自覚を持ち、持続可能な社会の構築に至誠によって貢献するグローバルシティズン」を育成することです。 
グローバルシティズンというのは、人類が住む世界の住民という意味です。今、地球には国籍、人種、考え方が異なる様々な人たちが住んでおりますが、私も皆さんもその中の一人であるという意識をもって欲しいという願いがこの言葉には込められています。そして、私たち人類や数多の生物が持続可能な生活を地球でできるような社会をつくる人に秀光生はなって欲しいと、私は願っています。
 
こういった意識を持ち社会をつくる人に今すぐなる必要はありません。進学、就職、研究、起業といった皆さんの人生の様々な段階でそういった人に近づけばよいのです。そして秀光では6年間という時間をかけてそういった人に近づき続けようと思うきっかけを沢山用意しています。中でも、秀光では、持続可能な社会をつくろうとする時に、仙台育英学園の創立者である加藤利吉先生が大事にした「至誠」という考え方が重要になると考えています。そのため秀光生がそのことに気づいて行動できるような学びをIB教育によって準備しています。
 
この「至誠」とは「天に星あり 地に花あり 人の心に誠あり」で説明できる言葉です。夜空を見上げると当たり前に星があり、足元の地面を見ると当たり前に花が咲いているように、人の心には当たり前に真心があります。この真心が「至誠」です。例えば、自分自身や大事な人にとって良いことがあったら嬉しい・楽しいと感じますよね。逆に自分自身やその大事な人にとって辛いことがあったら悲しい・苦しいと感じますよね。一人一人がこの当たり前に感じる自分の心を、自分自身のために、地球に住む人々のために大切にして行動することを積み重ねことで、持続可能な社会に少しずつ近づくと秀光では考えています。

そのため、皆さんが自分自身のことを、周りの人のことを大切に思い行動することを私は嬉しく思います。逆に、自分自身や誰かを傷つけるような行動を残念に思います。中でも、いじめによって誰かを傷つけることは絶対に許しません。秀光、仙台育英学園では、いじめられたと感じた生徒がいた場合は徹底的に調査します。このことは皆さん忘れないでください。

最後に皆さんが緊張するようなお話をしてしまいましたが、まずは皆さんが秀光での学びの日々を楽しんで欲しいと願っています。改めてご入学おめでとうございます。
 

新入生宣誓

第30期生《新入生》代表 山下さん(上杉山通小出身)
 

今日ここ秀光中学校に、新たな希望と期待、少しの不安を持った38名の仲間が集まりました。

たくさんのことに挑戦できるこの素晴らしい環境で、今日、私たちは新たな一歩を踏み出します。

この学校で学ぶ機会をいただき、またこのようなおごそかな入学式を挙行いただき、校長先生をはじめご来賓の方々、諸先生方、先輩方、そして保護者の皆様に心から感謝いたします。

さて、みなさんは2024年の今年の漢字をご存知ですか。それは『金』です。

パリオリンピックの金メダル、入試問題にも出題され世界遺産に登録された佐渡の金山、また新紙幣の発行も記憶に新しいところです。

一方で、カネと読めば、政治のお金を巡る問題、物価高騰など、政治・経済の問題をも象徴しています。また、AI技術が急速に進む中、未来はますます予測困難なものとなっています。

こうした時代を生き抜くために私たちに求められるのは、IBの学習者像である「探究する人」や、「コミュニケーションができる人」であることです。

バカロレア教育の理念にもあるように、異なる文化や考え方を尊重し、自分の意見を明確に伝えながらも、相手の話を理解し、共により良い解決策を見つけることができる力が必要です。

"Alone we can do so little, together we can do so much."

(一人ではできることは限られるが、一緒なら多くのことができる)というヘレン・ケラーの言葉があります。

一人では難しい探究活動も、ここにいる38人が協力し、積極的にコミュニケーションを取ることで、多角的な視点を取り入れ、より深く意義のあるものにしていけるはずです。

それぞれの得意を活かし、苦手を補い合いながら、仲間とともに成長できる3年間にしていきます。

そして、先生方や先輩方、家族への感謝の気持ちを忘れず、秀光中学校の一員として誇りを持ち、努力を重ねていくことを誓い、宣誓といたします。