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お知らせ

第3回サイエンス・コ・ラボ

空気中の放射線を自分たちの目で確かめてみよう!

『霧箱の製作と自然放射線の観察』

日時 2017年7月15日(土)
場所 宮城野校舎 化学実験室
参加生徒 特別進学コース1・2年生(3年生1名も特別参加)、秀光4・5年生(希望者)
講師 東北大学 高度教養教育・学生支援機構
関根勉 教授

 
 毎年全7回、東北大学をはじめとする先生方からの指導を受けることができる理科の実験講座「サイエンス・コ・ラボ」。第3回は教授である関根先生に指導していただき、身近な放射線のことについて学ぶ貴重な時間を過ごしました。放射線を観察するために、自分たちで“霧箱作り”にも挑戦しました!

実験の様子

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  • ▲関根先生からのお話のあと、1人ひとつの霧箱作りがスタート。貼り付けたスポンジにアルコールを染み込ませて、線源を入れ、ドライアイスで霧箱の底を冷やします。
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  • ▲完成した霧箱をLEDライトで照らして観察すると、α線が飛行機雲のような軌跡を描きます。夢中になって霧箱を見つめていました。
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  • ▲関根先生が用意してくださった“特大の霧箱”。
    α線だけでなく、β線も見ることができ、生徒たちは歓声をあげていました。
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  • ▲100個のサイコロが入った箱を振って、1の目が出たものだけを取り除いて…これを繰り返します。サイコロの数をグラフにすると、放射能の半減期の規則性と一致することが確認できました。
 
 

  「放射線が発生するということは、そのとき元素が別の元素に次々変わっているというダイナミックな瞬間」と話す関根先生。サイコロの実験では、1秒間に何個の原子がなくなっているのかという原子の『半減期』についても丁寧に説明していただきました。

今回の実験のポイント

第3回「霧箱を用いた自然放射線の観察」

 自然界に存在する物質の中には、放射線を出しているものがあります。放射線を出す能力を「放射能」とよびます。この実験講座では、放射線の飛跡を各々が制作した『霧箱』で観察してもらいます。
 霧箱は放射線の飛跡を観察するポピュラーな装置で、市販品は高価ですが構造は単純なので、今回は身近な材料を用いて各自一個制作し、ドライアイスでこれを冷やして線源から出る放射線が霧箱の内部を走る様子を観察した後、その霧箱は持ち帰ってもらいます。
 この装置を使うと、放射線であるアルファ線、ベータ線それぞれが飛んでいく跡が、照らすライトの中に浮かび上がります。神秘的な感じを覚えたひとも少なくないことでしょう。また大型の霧箱で、身の回りの大気中で自然放射線が飛び交うようすも観察しました。その後、班ごとに箱に入った多数のサイコロを振りながら出た特定の目の数を数え、これを繰り返すことで、放射線がどのような法則に従って次第に減少していくのかをグラフを描きながら考察しました。
 何となく、漠然と危険なものだと思っていた放射線について、かなり専門的な知識を得ることができた、とても興味深い実験講座となりました。
 

 
 

生徒たちのレポート

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  • ▲レポート01
  • ▲レポート02
  • ▲レポート03
  • ▲レポート04
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  • ▲レポート05
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【2017 サイエンス・コ・ラボ】